心 眼

書道展出品のため、唐詩選56文字を書いている。不思議なもので、毎日繰り返し学んでいると、次に書く文字が自然に心に浮かんでくるようになる。始めは一字一字字典を引きながら書いていたことが、字間、行間、最終的な仕上がりなどがイメージできるようになる。

 愛神館では、座り技を繰り返し狭く深く稽古するのだが、これは間を知り呼吸を会得するために不可欠な業といえる。しかし、ただ漠然と稽古していては心の目は開けない。主観と客観を入り交えながら、無意識の技を目指すのである。